サンクトペテルブルクにイサク聖堂という教会建築があります。
縦横高さとも、100m前後ある、壮大な建物です。
この建物をロシア正教会に返還する、といった記事がありました。
教会建築なので、祭壇だの、装飾だの、ステンドグラスと内部はきらびやかで、当然信者の人たちがどこかでお祈りしているんだろうと思っていましたが、実際には国有の博物館の扱いだったのだと、初めて知りました。でも確かに、中は外国人とか観光スタイルの人たちばかりだったような気もします。
記事は、年間320万人が訪れる、ロシアで3番目に人気のある観光地で、入場料で年間4億ルーブルも稼いでいるといった話から、建造から現代に至るトピックを伝えて、観光に及ぼす影響であるとか、補助金に絡む憶測などを述べているようです。
ソビエト時代、無神論の立場から多くの教会が博物館などにされてしまい、イサク聖堂の問題も、こうした時代背景を背負っているのでしょう。
一方、近くにカザン聖堂という建物があり、こちらは教会としての役割を取り戻したようで、多くの市民がお祈りに来ていました。十字を切ったあとに、日本人が寺社を参拝した折に、本殿や本堂に向かってするように、お辞儀をしたりする様子を見て、なかなか興味を覚えました。