ブログ」カテゴリーアーカイブ

北の国々の暮らし情報、マスメディアの紹介、取材活動、調査結果のほか、周辺の出来事の雑多な記事を取り上げます

【ロシア】イサク聖堂

サンクトペテルブルクにイサク聖堂という教会建築があります。

縦横高さとも、100m前後ある、壮大な建物です。

この建物をロシア正教会に返還する、といった記事がありました。

教会建築なので、祭壇だの、装飾だの、ステンドグラスと内部はきらびやかで、当然信者の人たちがどこかでお祈りしているんだろうと思っていましたが、実際には国有の博物館の扱いだったのだと、初めて知りました。でも確かに、中は外国人とか観光スタイルの人たちばかりだったような気もします。

記事は、年間320万人が訪れる、ロシアで3番目に人気のある観光地で、入場料で年間4億ルーブルも稼いでいるといった話から、建造から現代に至るトピックを伝えて、観光に及ぼす影響であるとか、補助金に絡む憶測などを述べているようです。

ソビエト時代、無神論の立場から多くの教会が博物館などにされてしまい、イサク聖堂の問題も、こうした時代背景を背負っているのでしょう。

一方、近くにカザン聖堂という建物があり、こちらは教会としての役割を取り戻したようで、多くの市民がお祈りに来ていました。十字を切ったあとに、日本人が寺社を参拝した折に、本殿や本堂に向かってするように、お辞儀をしたりする様子を見て、なかなか興味を覚えました。

 

【ラトヴィア】すしレストランの記事

地元の新聞でも、電子版のいいところはやはり映像が豊富であることで、言葉がわからなくても、見たような写真があると注目してしまいます。

握りずしらしき写真の載っている記事によると、リガの地方裁判所がレストラン事業や宅配サービスを展開する会社に破産を宣告したそうです。

記事自体はこのあと、この会社の資本金(2,800ユーロ)だとか、昨年の売上高(239万ユーロ)、損失(3万9,000ユーロ)、従業員数(125人)などを淡々と記載しているだけですが、そうした数字の財務分析よりも、日本人としては、写っている怪しい代物のほうが気になる。

出典とされているURLをあけてみると、件の会社が展開しているらしい店舗のデリバリメニューが出てきました。探してみると、中央の「SHOGUN」のタブの中に、この巻き寿司?がありました。「Saidzicu Maki(サイジツ マキ)」とあります。サーモン、フィラデルフィアチーズ(何それ?)、うなぎの燻製、きゅうり、アヴォカドをネタとして、ゴマをちらしたものらしい。

形としては崩れていないし、これはこれで新たな味覚の開拓であろうけれども、やはりどこか違和感があります。

左の「Kabuki」のタブはセットメニューのようで、ハート型の並びなどを見ていると、かの地の人たちの盛り付けセンスがわかるような気もします。

関連記事として、寿司レストランの紹介があって、こちらもなかなか愉快なサイトなのですが、これについては、また後ほど。

【ラトヴィア】ランキングあれこれ

税制競争力ランキングの話をしましたが、ラトビア月報を見ていると、ほとんど毎月、何とかランキングというのが載っています。

いわく、Do My Bussiness ランキング、国際競争力ランキング、平和の国ランキング、ビジネス環境ランキング、2016年に訪れるべき国トップ10、観光競争力ランキング、人的資源ランキングなどなど。母親ランキングなるものもありました。

2015年5月の記事によると、この母親ランキングというのは、「save the children」というNGOが、母親に関する福祉の発達度をランキングしたものだそうで、ラトヴィアは179の国と地域の中で40位だったとのこと。ちなみに日本は32位になっていました。

正式には母親指標:Mother’s Index というそうで、同NGOが毎年母の日にあわせて発行しているレポートの中で発表しているものだそうです。

「母親に関する福祉の発達度」って、何のことやらいまいちイメージがつかめないのですが、妊婦の死亡リスクだとか、乳幼児死亡率、正式の学校への在籍年など、5つの指標を数値比較して、総合順位をつけたもののようです。

元の資料はランク順ではなく、国・地域のABC順になっていて、ちょっと見辛いのですが、ノルウェー、フィンランド、アイスランド、デンマーク、スウェーデンといった北欧の国々が上位を占めています。

ほかのランキングをのぞいて見ると、デンマークとかノルウェーといった国が常連のように登場していて、結果を云々する気はないのですが、本当なのかな、ランキングの根拠はよく確認しなくてはいけない、と思ったりします。

5つの指標の中には国民所得だとか、国会議員の中の女性議員の割合、といった、母親に関する福祉と直接どう結びつくのかよくわからない項目もあるのですが、レポートを読めば理解が進むのでしょうか。

 

【ラトヴィア】日本映画祭についてのブログ記事

ラトヴィアに関する記事を検索していたら、現地で上映された映画についてのブログが目にとまりました。

昨年の2月にリガで、日本映画祭というのが開催されたそうです。そのブログに写っているプログラムを見てみると、どれもタイトルが食事・調理がらみで、時代劇あり、ドラマあり、ドキュメンタリーありと、さまざまな角度から日本食とそれにまつわる人間模様を表現しています。

ブログの記者はこのうち、池袋の某名物ラーメン屋の店主にスポットを当てた作品を鑑賞したそうです。あらすじを読むと、10年以上も時間をかけて、店主の生きる姿にカメラを向けてきたとのことで、それだけでも十分見応えのある内容が期待できます。東京の下町風景の映像に、はじめは、現地の人たちにはどうかな、と思っていたそうですが、多くの観客を感動させたようで、そのときの様子が文章から伝わってきます。

日本食はラトヴィアでも人気があり、リガの街中でもすしバーだとか日本食レストランがあるようですが、そうした見た目のエキゾチズムよりも、日常の食生活や、それを支える文化・習慣を伝える試みは、大変いいものだと感じました。

日本大使館のホームページを確認すると、日本映画の上映会はほぼ毎年行われているようです。自分は普段映画はほとんど見ないのですが、筋書きを読んで、どの作品にも興味を持ちました。機会があれば、観てみたいものです。

 

【ラトヴィア】税制競争力ランキング

ラトビア月報【2016年10月】を読んでいたら、以下の記事がありました。

OECDの税制競争力ランキングでラトビアは3位

それによると、タイトルにあるとおり、ラトヴィアはOECD加盟35ヶ国中で3位となったとのこと。記事はこの後、ランキング1位がエストニア、2位がニュージーランドで、税制を構成する5つのカテゴリにおけるラトヴィアの順位(法人税2位、など)を報じています…

が、それでおしまい。税制の競争力って何? 上位だと何がどうなのさ、といった、(自分にとっては)素朴な疑問というのか基本的なことがわからない。

なので、ちょっと調べてみました。

それによると、国際税制競争力指数ランキングとは、アメリカの独立系研究機関である TAX FOUNDATION が、OECD加盟国の法人税、消費税、不動産税、個人所得税、国際税規則の5つのカテゴリーを40指標において調査、比較分析し、国際税制競争力指数( International Tax Competitiveness Index :ITCI)として集計して、ランキングしたものです。

1位となったエストニアの税制を解説した記事を読むと、原則的には低率のほうが有利であるようなのですが、課税の対象やタイミングなど、複数の指標を検討して評価しているように見えます。経済活動という観点からは、税率の高低を競争力と捉えることも納得がいきます。

2016年のランキングを見てみると、日本は総合25位、法人税にいたってはブービーの34位。一方消費税は一般的に欧州のほうが高率なので、唯一これだけは2位と健闘?しています。

ラトヴィアは、2016年の7月にOECD加盟したばかりなので、いきなり上位登場した形ですね。

ラトヴィアの消費税(付加価値税)率は21%で、軽減税率があるようですが、8%を10%に上げるの上げないので紛糾している日本は、すでにここでも負けているようにも思えます。

【スウェーデン】年中営業のアイスホテル

またしても新聞ねたです。

スウェーデンの北部、フィンランドとノルウェーとの三国境に近いところに、キルナという町があります。北極圏からさらに200kmほど奥に入ったところです。

確か鉄の産出地で、国境を越えてノルウェーのナルビクというところから輸出している、というようなことを、高校の地理の時間に教わった記憶があります。

そこから15kmほど離れた、ユッカスヤルヴィという町に、氷で作られたホテルがあります。ホテル自体は1989年から営業しているようなのですが、今シーズンから「アイスホテル365」と称して、この種の宿泊施設として、世界で始めての通年営業を行う、とあります。

写真などを見ると、さすがに幻想的で、それなりにきれいだとは思うのですが、これを年中維持するとなると、どんな大掛かりな仕組みが必要で、どれくらいコストがかかるんだろう、と、貧乏人はケチなことを考えてしまいます。

旅行情報サイトなどで調べてみると、これまでは冬のシーズンだけ、氷を切り出して建物を作り、春になると消えるという、はかないたたずまいだったようです。

そのほうが日本人の侘び寂び趣味にはあっているように思うのですが…

【デンマーク】賞味期限切れ食品専門スーパー2号店

2016年2月、デンマークのコペンハーゲンに、賞味期限切れの食料品を販売するスーパーが開店し、話題になったようですが、最近2号店を出店したようです。

ラトビアの新聞の電子版に載っていたのですが、買い物客や、商品が並ぶ店内風景が掲載されていて、雰囲気が伝わってきます。

このスーパー、賞味期限が過ぎていたり、型崩れなどのわけあり商品を、半額程度まで割り引いて販売しているそうです。慈善団体がバックにあって、記事によると販売利益は寄付しているとのこと。

オリーブオイルのボトルを20クローネ(先ほど調べてみたら、1クローネは16.51円くらいでしたので、約330.2円)で買った、という学生の話が載っています。ただし、どのくらいの容量のボトルなのか、現地の相場がいくらなのかわからないので、どの程度安いのか、ちょっと判断はつきかねるのですが、写真を見ると、パンなどが3クローネなどと出ているので、まあそんなものなのかと。

日本でも、閉店間際のスーパーが30%引きとか半額のタイムサービスをしていたり、商品入れ替えの処分市を開催していたりするので、自分としてはそれほど意外な印象を受けないのですが、こうした販売形態が注目を浴びる背景には、大量の食料・食品廃棄の問題があるようで、安いとかもったいないといった消費者側・下流側の視点だけでなく、供給側・上流側の意識改革も必要かな、と感じた次第でした。

 

サイトを開設しました

はじめまして

北方圏暮らしだより 主催の坪井と申します。

北の国の暮らしにまつわるさまざまなお話を、セミナー形式でお伝えしていこうと考えています。

当サイトでは、開催セミナーのご案内のほか、北の国々に関する暮らし情報や、関係者の方々への聞き取り、調査結果などについても取り上げていこうと考えています。

北の国々への理解と関心の一助となれば幸いです。